地方創生とは何ぞや!?地方の魅力を発信、それこそ地方から日本を変えることだ。

先日高知でも「地方創生フォーラム~地方が変わる、日本が変わる~」というアリバイづくりのようなフォーラムがあったようだが、中央から東京から地方を論じる視点はずっと変わっていないように思う。

そして何も地方は変わってはいない。これまでも地方には生き生きとしたひとや組織は存在していたはずだ。インターネットなどが浸透する中で、以前の時代だったらおそらく世の中にずっと埋もれっぱなしだった人が、実力があれば割と目立つことが比較的容易になってきたのだ。

例えば還暦近くにしてメジャーデビューを飾った濱口祐自さん、海外でも比類無きその実力と情熱が評判な方だが、私のお気に入りのミュージシャンである。彼などはその典型と言えるのではないだろうか。

こんな人が和歌山県の熊野というローカルな場所でずっと根付きながら地道に活動し優れた演奏と表現力を蓄えていたとは!それを知ったとき私は久しぶりに感動を覚えた。

そして、プロになるなら一極集中の大都会でないといけないという世の中の人の考え方自体も、これまでとは違ってきたということは明らかだろう。一面だけをとらえると不自由な地方に住むことが、本当は自由なんだという意識の芽生えが、人々に、しかも若い層にも広がってきたことが今日の時代の特質にもなってきたといえる。

確かに地方の駅前や中心市街地に行けば、空き店舗が目立ちシャッターを閉めた商店街のさびれようは否めない。人口減から自然とそれのみを頼る商いはずいぶん難しくなったと思う。でも一方では着実に新たな需要に応えるビジネスが伸びていることも確かだろう。

女性の子育てと職場復帰を支援する事業で私は地域の企業を訪問する中で、今さら地方を創生するというより、我々が気づかなかった、知らなかっただけで、あらためて言うまでも無く、地方にいながら独自の商品や技術力を持って全国的にも注目されているスゴイ企業やひとは地方に確実に根付いていることを実感する。いうなれば地方は静かに力を蓄えている。地方にいる我々にさえ見えていなかっただけだ。まして中央から高価な望遠鏡で眺めたとしても、この地方に根付くパワーを透視することはできないだろう。

地方は変わりなどしない。ずっと前からチカラを溜めヒトを育てているのだ。それぞれの個性やその良さを発信することを支援することが、地方が変わるというより、地方が目立つことにつながるのではないだろうか。

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