またかという不祥事が報道された。年金機構の年金記録の流出問題。。起こるべくして起こったと言わざるを得ない。前が消えた年金記録なら、今回は漏れた年金記録。国民の重要なデータの管理を預託された機関にしてはその管理体制を疑わざるを得ない。
職員が不用意に怪しいメールを開封しウィルスに感染したことを自覚し、その後も公表するまで事態を隠すなど、これはマイナンバー制が進むなか、情報管理への国民の不信を与え、またもや野党に糾弾されてもいたしかたあるまい。
マイナンバー制が出来た背景には社保庁解体の原因となった年金記録の消失問題から、一元的に管理して国民の持つ税・社会保険などの管理を万全にするとことがきっかけになったとも聞く。
その足元をすくうかのような今回の年金機構の危機意識の無さ。その「マイナンバー制度」を根底から覆しているのはこの組織そのものといっても過言ではないだろう。
社保庁から組織替えとなった年金機構、器は変わっても正直中身は以前のまま。移行した職員の指導教育がきちんと行われているのだろうか。政府はこの際思い切った改革案を示す必要があるだろう。そうでなければマイナンバー制への国民の信頼は得られそうにない。
器を替えるとともに、この際は中身そのものも徹底的に入れ替える必要はある。民間企業のOBや社会保険等に精通し情報管理意識を徹底できる人材を一般から広く公募し、信頼に応えるだけの組織と人材の刷新を進めていくことが急務であろう。